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#はたして、国産の線香花火は生き残れるか?
#はたして、社長の熱い想いは届くのか?
#はたして、未来の子供たちは国産線香花火と出会えるのか?
#注目される「線香花火」。
#実は、こんな風に生み出されているんです。

―――線香花火を作るのが難しいのは、採算がとれないってことなんですか?

#この「―――」はインタビュアーの発言を示す。
それもあるし、線香花火の火薬の原料の中に「松煙(しょうえん)」
っていうのがあって、これは樹齢50年とかのなんとかの、
赤松の根っこを燻(いぶ)すんですよ。
で、煙をぶぁーっと出して、それでつくススをパタパタパタって落として
集める。それを、膠(にかわ)で固めたのが、あれは、硯(すずり)の墨。
で、粉のまんまの、それを「松煙」っていうの。
それがないんだよ、なかなか。
それを、どうやって混ぜたらよく出るかってのは、わかんないの。

―――それは、伝統とかでですか?

いや、適当なの。「こんなもんだろ」って (笑)
だから、今日つくる線香花火と、昨日つくった線香花火とでは、
出方が違うの。
湿度がどれくらいのときに作ったらいいかとか、どんな和紙がいいかとか、
どんな染めがよくって、どういう色で染めた方がいいのかとか…
そういうのが、分からないんだよ。
なんとなくつくってるんだよ。その辺が面白い (笑)
だから、文句なんていわれても、しょーがない。
……だけど、その80歳のお婆ちゃんが撚ってくれた……
和紙もさ、ちゃんとその、愛媛の「楮(コウゾ)」の手漉きの、
その和紙を使って、今は九州ではつくってるんだ。
でも、その和紙も、悪いときはダメなんだ。
「なんでや?」ってぐらいダメなんだ。
フシギなんだよねぇ…。ほんと、フシギだね…

―――それは、もう、「計算」では出来ないんですよね?

まぁね、まぁ、無理だね。ただ、撚り手に上手い下手はあるよ、やっぱり。
でもさ、一日800本とか撚ってもさ、
たぶん、1000円とか2000円くらいにしかなんないよ。
そしたら、やんないでしょ?年金もらってた方がいいもん。
ねっ、大変な手間だよ…。#こんな舞台裏があるからこそ、
#江戸っ子社長は黙っちゃぁいられない。
#あるいは、社長がほんとうに残したいのは、
#こんな「舞台裏」なのかもしれない。
#これぞ「日本人の魂」ってやつだろうか…
#つづく「線香花火というロマン」では、さらに社長が語ります!!
 
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